【人種差別問題】5月25日ジョージ・フロイド事件から見た人権

雑学

2020年5月25日。

アメリカでジョージ・フロイドさんの残虐的な事件があった日です。

これをきっかけに、世界中で多くの人々が人種差別問題に対し声をあげました。

あなたも、あの事件の動画をご覧になったのではないでしょうか。

あの事件の後、アメリカの国家と警察との関係や根強く残る黒人差別について、

かつてないほど多くの人々の目や耳に届けられました。

この記事は、アフリカ系日本人である筆者が人権や人種差別問題について思うことを述べています。

ぜひ、最後までご覧いただけたらと思います。

BlackLivesMatterの発端とその意味

BlackLivesMatter

この発端となったのは4年前の今日。2020年5月25日

アメリカのミネアポリスでジョージフロイドさんに残虐的な事件が起こりました。

その影響力は計り知れず、世界中でデモが行われ、

多くの国の人々が人種差別反対に向けて動き出しました。

BlackLivesMatterとは「黒人の命は大切である」という意味です。

黒人種は罪もなく奪われる命が多いことからこの言葉が生まれました。

アメリカの人種差別の実態

西アフリカ奴隷貿易本拠地 多くの奴隷がここからアメリカへ運ばれた。

今からおよそ400年前、アメリカの奴隷制度によって白人経営者が

黒人奴隷を労働者として使用していました。

奴隷制度が禁止され、法律上奴隷制度は廃止されました。

しかし、現在でもアメリカでは当時の文化的思想が色濃く残ることとなりました。

日本に住む我々には考えられないことですが、

アメリカの黒人種に対する差別は国家、社会と関係しています。

アメリカの人種差別を起こす社会構造について、慶応大学の教授が詳しく語られています。

渡辺靖教授が語るアメリカ社会分断の背景

アメリカという大国が世界に与える影響について

20世紀、政治経済や映画業界をはじめ、あらゆるものにおいて世界を率いてきたアメリカ合衆国。

その国で、未だに不条理な法律によって罪のない多くの黒人が暴行を受け逮捕されています。

アメリカ合衆国という世界に大きな影響を与える国だからこそ、

そこでの現状を変化させることは今後の未来にむけて非常に大きな役割をもつことと思います。

「アメリカの変化は世界を変える」といっても過言ではないと思います。

日本における黒人差別

Black lives matter

これは、日本には関係のないことでしょうか?

日本においては、アメリカのように命に係わるということは滅多にないかもしれません。

しかし、このような現状が起こっているのも事実です。

  • 黒人は賃貸や公共の施設を借りることができない。
  • 某大手企業の外国人エキストラが白人のみに限定されている。
  • 電車で隣に人が座らない
  • 過剰な職務質問を受ける
  • お客様が怖がるという理由でアルバイトの受け入れ拒否。

あなたが気づいていなかったとしても、

日本でマイノリティ(社会的少数派)といわれる人々はいろんな場面で障壁を感じています。

「日本人」とは何か?「ハーフ」たちの目に映る日本社会と人種差別の実際|ニッポン複雑紀行
「ハーフ」と聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。テレビで見かけるいわゆる「ハーフタレント」たちのイメージ、あるいは学校や職場で知り合った人のイメージが思い浮かぶ人も多いかもしれません。当然で

アフリカ系日本人としての黒人であることの見解

私は日本とアフリカのミックスです。

アメリカの血が入っているわけでもなければ、アメリカへ行ったこともありません。

しかしアメリカで続く差別問題の事情を知り、

当時、私はアメリカのBlackLivesMatterに力になりたいと思いました。

その理由は、アメリカが変われば世界が変わる。

そう考えたからです。

アメリカでは軽犯罪で通報された場合、黒人は白人の倍くらいの確立で逮捕されます。

マリファナや麻薬関係の犯罪で投獄される黒人は白人の5倍、

殺人の冤罪つまり、罪がないのに罰せられる黒人が7倍も多いのです。

罪もなく逮捕、投獄される黒人の多さから、

黒人は危ない、危険で犯罪を犯すやつらだという

マイナスなイメージが形成されているのではないでしょうか

日本で生まれ育ったミックスの観点からも、

黒人種の人々は社会から受け入れられにくい存在であると感じています。

1996年生まれの私が子供の頃、広告やメディアの中にで黒人をみることはほぼありませんでした。

日本社会で自分は蚊帳の外の存在。

社会から受け入れられることはないと思っていました。

そのため大人になって自分が日本で生活することのイメージができず、

子どもの事の夢は、CAで世界にでる、もしくは日本語教師として海外に暮らすことでした。

もちろん、アメリカなどに比べて日本は多種民族国家ではないため、

社会の少数派でミックスがめずらしい存在であることは理解しています。

しかし、テレビや雑誌などで白人、白人ハーフはよく目にしていたのです。

それなのに、なぜアフリカ系、南アジア、南米などの肌の黒っぽい人は目にしないのだろう。

多くの人の目に届く世界で多様な人種や多様性にあふれた人の活躍が増えたら、

きっと私は驚かれる存在ではなく、みんなと同じように、当たり前に存在できるのではないか。

そう思っていました。

2015年アフリカ系ミスユニバースの批判にたいしての見解

覚えていますか。

2015年、ミス・ユニバースの日本代表が黒人系アメリカ人のミックスだったこと。

これには多くの批判が殺到しました。

「あの人は日本人じゃない!」「日本代表にふさわしくない!」

そんな声が数多く寄せられていたように思います。

私は多くの批判が寄せられたことを知ったとき、がっかりしました。

それと同時に「あぁ、やっぱりそうか。」と思いました。

肌の色が違うと日本社会から受け入れられないんだなって。

日本語を話し、日本の文化の中で生活してきたにも関わらず、

みんなが見ているのは肌の色だけ。

人の中身に目をむけなようとしない。

そう思うことは、これまでの人生でたくさんありました。

現在、世界はすごく密接につながって、ありとあらゆる情報が入ってきます。

個人的な考えではありますが、アメリカで罪もなく投獄される黒人の多さから、

彼らへのイメージは足を引っ張ており、それが世界中に影響しているのではないでしょうか。

「白人ならいいけど、黒人には家を貸さない。」

このようなことを平気で口にする人がいます。

外見の違いを理由に不当な扱いを受けている人がいるのも事実です。

この現状を変えていくにはみんなが正しい情報を知ること

様々な文化や価値観に触れることが大切だと思っています。

2024年になって感じること

2020年のジョージフロイドさんの事件の後、

その年のミスユニバースは再びアフリカ系日本人の方が日本代表に選出されました。

Black lives matterの動きがあったからか、時代の流れなのか、

私が当時学生だった2015年ほど批判の嵐もなく、

それを境に少しづつ日本社会も変わってきたのではないかと感じています。

今年、2024年はもアフリカ系ミックスの方が男性アイドルグループからデビューを果たしました。

幼い頃は、私は外見のせいで社会から受け入れられることはないと思っていましたが、

時代の流れが大きく変わり、ありとあらゆる多様化を推進する動きが生まれていることを

非常にうれしく思っています。

当事者として皆さんの価値観、考え方が広がるよう今後も活動をしていこうと思っています。

最後までブログを読んでいただきありがとうございました。

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